半導体×職種
半導体技術者検定は転職で役に立つ? 主催・級・試験範囲と部署別の使いどころ(ME検定との混同に注意)
※この記事にはアフィリエイト広告(成果報酬型広告)を含む場合があります。確認日:2026年10月27日
結論
- 半導体技術者検定は、一般社団法人パワーデバイス・イネーブリング協会(PDEA)が主催する民間の検定です。エレクトロニクス4級・3級・2級(3科目)があり、2級の3科目すべてに合格すると1級を申請できます。
- 異業種から半導体へ移る人には「半導体の基礎知識を学んだ」ことを示す材料になります。採用の必須条件として求められることは少ないので、職務経歴の説明を助けるものと考えましょう。
- 「ME検定」は日本生体医工学会の医療機器(医用生体工学)の検定で、半導体の資格ではありません。
半導体技術者検定とは
公式サイトによると、この検定は2014年に「半導体テスト技術者検定」として始まり、2019年に今の名前(SECC:Semiconductor Engineer Career Certification)に変わりました。試験はCBT方式(会場のパソコンで解く方式)で、全国約300か所の会場で受けられます。受験資格の制限はなく、「半導体デバイスに興味のある方ならどなたでも受験可能」とされています。
| 級・科目 | 公式の対象者 | 出題の中心 | 問題・時間 |
|---|---|---|---|
| エレクトロニクス4級 | 半導体をこれから学ぶ人 | 高校の物理・化学をもとにした電子回路・半導体 | 45問・60分 |
| エレクトロニクス3級 | 半導体の設計・製造・品質管理に従事している人、基礎を身につけたい人 | 半導体の基礎、品質保証、製品の分類、試験工程(公式テキスト入門編からほぼ100%) | 45問・90分 |
| 2級「設計と製造」 | 半導体の設計・製造に従事している人 | 設計、製造プロセス、LSI、MOSの信頼性など | 45問・90分 |
| 2級「応用と品質」 | 機器設計・アプリ開発・販売・品質保証などに従事している人 | 機器設計、品質保証、デバイス評価など | 45問・90分 |
| 2級「パワーエレクトロニクス」 | パワー半導体の設計・製造・利用に関わる人 | パワーデバイス、スイッチング電源など | 45問・90分 |
| エレクトロニクス1級 | 指導的立場のエンジニア | 2級3科目すべての合格者が申請 | 試験ではなく申請 |
3級と2級の合格基準は「31問/45問以上正答」と公式サイトに書かれています。どの級も4つの選択肢から選ぶ形式です。
北九州市などでは、公益財団法人北九州産業学術推進機構(FAIS)が主催し、PDEAが共催する3級の対策セミナーが開かれています(電気学会九州支部が案内を掲載)。検定そのものの主催はPDEAで、FAISは後援の団体として公式ページに載っています。
受験料・試験日・合格率を公式で確かめる手順
- 公式サイト(secc.pdea.jp)の「検定の概要」を開く。
- 回ごとの「試験実施期間」と「申込受付期間」を見る。2026年10月27日時点では、第23回の試験期間は2026年11月6日(金)〜12月6日(日)、申込は2026年9月10日(木)10:00〜12月3日(木)です。個人受験(法人申込)と法人CBT方式団体受験の申込は11月5日(木)までです。
- 受験料(税込)を確かめる。下の表は第23回の公式ページの値です。2級を複数科目受けるときの料金の扱いも、申込画面で確かめてください。
- 合格率を確かめる。2026年10月27日に確認した公式ページには、合格率の数字は見つかりませんでした。数字を見かけたら、どこが出した値かを確かめてください。
| 級 | 一般 | 学生 | 協会会員企業の社員 |
|---|---|---|---|
| 4級 | 8,250円 | 6,380円 | 6,380円 |
| 3級 | 9,900円 | 6,600円 | 6,600円 |
| 2級 | 13,200円 | 9,900円 | 9,900円 |
合否は受験が終わるとその場で確認でき、合格者にはオープンバッジ(デジタルの合格証明)が出ると公式サイトに書かれています。
部署別の使いどころ
| 立場・部署 | 使いどころ | 先に考えたい資格 |
|---|---|---|
| 未経験・異業種から応募 | 半導体の基礎を自分で学んだことを示せる。4級・3級が入口 | ― |
| プロセス・量産技術 | 工程や信頼性の用語をそろえる。2級「設計と製造」 | 有機溶剤・特定化学物質の作業主任者(扱う薬品による) |
| 品質保証 | 品質保証・デバイス評価の用語をそろえる。3級、2級「応用と品質」 | QC検定 |
| 装置保全 | 補助的 | 電気工事士・機械保全などの技能系の資格 |
現場の実態:保全では、資格を持つ人でないとできない作業を任される場合に、資格の有無を見られます。
国家検定の半導体製品製造技能士やQC検定、電気系の資格は半導体の転職で評価される資格で、部署ごとの仕事の違いは半導体の部署の違いで説明しています。
材料・量産の現場で求められやすい安全衛生の資格
- 有機溶剤作業主任者・特定化学物質作業主任者:労働安全衛生法にもとづく「技能講習」を修了して得る資格です(試験ではなく講習)。講習は登録教習機関が開いています。薬液やガスを扱う職場で、作業を指揮する人として選ばれることがあります。
- 危険物取扱者:消防試験研究センターが試験をしている国家資格です。甲種・乙種(第1〜6類)・丙種があり、乙種と丙種は受験資格なしで受けられます。第4類は引火性液体(ガソリン・灯油など)です。
現場の実態:薬液を扱う職場では、有機溶剤関係の資格(有機溶剤作業主任者など)を会社の指示で取ることが多い印象です。
よくある質問
Q. 「ME検定」は半導体の資格ですか?
A. いいえ。ME検定と呼ばれるのは「ME技術実力検定試験」で、公益社団法人日本生体医工学会が主催しています。ME機器・システムの安全管理を中心とした医用生体工学(医療機器の工学)の知識をみる検定で、半導体の検定とは別のものです。
Q. 何級から受ければよいですか?
A. 公式サイトでは、4級は「半導体をこれから学ぶ方」、3級は学生と若手エンジニア、2級は中堅エンジニア向けとされています。異業種から来る人は4級か3級から始めるのが自然です。
Q. 自動車の品証から車載半導体に行く場合、どの科目が近いですか?
A. 品質保証やデバイス評価を扱う2級「応用と品質」や、パワー半導体の「パワーエレクトロニクス」が近い内容です。仕事の対応は自動車の品質保証と半導体の対応表を見てください。
条件を並べると、次に確かめることが見えてくるね。